天理市田部町 【iPadAir2】 バッテリーの膨張
2023/12/27
バッテリーは自然劣化する部品となっており、だいたい2年前後で寿命を迎えます。
劣化していく原因として大きいのは、「充電」と「放電」の繰り返しです。
「放電」とはあまり聞きなじみがない方もおられるかもしれません。
簡単に言うと、充電によって溜めた電気を動画視聴やネット検索などで、
消費する働きです。
この充電と放電を同時に行いすぎたり、また逆にどちらかに偏らせすぎることで
バッテリーの劣化は早まります。
また、バッテリーは耐熱温度が40度となっており、
外気温が35度前後などの真夏に外出先で本体の使用を頻繁に行うと、
外気温+バッテリー自体の熱によって耐熱温度を超えてしまい
一気に劣化が早まります。
バッテリーが劣化してしまうと、ご承知の方も多いかと思いますが、
充電の減りがいつもより早くなりかなり不便性が増します。
また、そのまま劣化を放置すると急に電源が落ちてしまったり、
最悪の場合は電源すら入らなくなってしまうことも危険です。
急な電源落ちは、データの1部破損やシステム内のバグを起こすことにも
繋がりかねないのでこれもまた危険です。
なので、バッテリーの劣化を少しでも感じた場合はすぐに交換することが大切です。
もちろん、体感として「充電の減りが早くなったな」と感じれば交換していただければいいのですが、
もし交換時なのかいまいち分からないという場合は設定上からバッテリーの最大容量を
確認すれば判断が容易いです。
この数値が85%ほどになっていれば交換をした方がいいというサインです。
本日はiPadAir2のバッテリー交換でご依頼いただきました。
今回の端末はバッテリーの膨張によって画面が浮いてしまっている状態でした。
バッテリーは膨張すると、中にガスが溜まっていってしまい
最終的には画面を押し出すまでに膨張が進んでしまいます。
この状態だと中の部品や基板などがむき出しの状態なので、
異物や水分が入り込み動作上に異常が出てしまったり、
落下などの衝撃が加わってしまった際に部品の故障が起きてしまう可能性が高いので
修理箇所を増やしてしまうことにもつながりかねないです。
今回のiPadAir2はネジではなく、粘着テープで画面と本体が固定されているので
まずは画面と本体の間に熱を当て粘着を溶かしていきます。
ヘラやピックなどを使い画面を開封し、画面と本体で分離させた後は、
元のバッテリーを外し、新しいバッテリーをとりつけます。
あとは画面を元通り本体にはめなおして完了です。
膨張しているバッテリーは、安易に傷ついてしまうと発火してしまう恐れもあるので
気をつけて作業する必要があります。