奈良市晃平町 【iPhone12Pro】 急に電源が入らなくなった
2024/03/04
iPhoneにさまざまな不具合が起きてしまうことはそこまで珍しいことでもありません。
数ある不具合の中に「起動不良」というものが存在します。
これは電源ボタンを押しても電源が入らず、充電ケーブルを差しても何の反応もない状態のことであり、
iPhoneの不具合の中では最も重度な故障状態といえます。
ちなみに、起動不良に似た症状として「画面のブラックアウト」という症状があります。
これは液晶の故障によって画面が一切映らず操作もできないという症状です。
ぱっと見では起動不良状態のようにも見えますが、明確な違いは音の有無です。
起動不良状態は完全に起動していない状態のため音も出ませんが、
ブラックアウト状態は画面が映らないだけで内部は起動しているため、
通知音、着信音、またバイブレーション(振動音)などは鳴ります。
起動不良は端末を落下させてしまったり、また水没させてしまったりなど
明確な原因によって起こることもあれば、
何の心当たりもなく急に起こってしまうこともあります
本日はiPhone12Proの起動不良改善をご依頼いただきました。
12Proは比較的新しいモデルなので、これからのiOS更新にもまだまだ追いつける
将来性が大きくあるモデルです。
そのため、起動不良をきっかけにすぐに新機種を購入するより、
修理での復旧の方がおすすめといえます。
今回の12Proはしばらく急に電源が落ちるといった症状が続き、
その後起動不良になってしまったとのことでした。
このような場合は、バッテリーの劣化故障か基板の故障が考えられます。
基板という言葉はあまり聞きなじみがない方もおられるかもしれませんが、
簡単にいうと本体の各部品を設置している板のことです。
この基板からケーブルを通して各部品に配電が行われ、
部品それぞれの機能が果たせるというしくみになっており、
本体を支えている心臓のようなものです。
バッテリーに関しては特に外傷等を与えていなくても、勝手に劣化してしまう消耗品です。
劣化の初期症状としては充電の持ちが少し悪くなるといった程度ですが、
そのまま放置してしまうと、急に電源が落ちてしまったり、起動不良になってしまう可能性が出てきます。
設定上からバッテリーの最大容量というものが確認できるのですが、
この最大容量数値が85%前後になってくるとかなり危険な状態であり、
起動不良などが起こってもおかしくはない状態とされています。
今回はバッテリーと基板の両方の故障が考えられるため、まずは原因を特定する必要があります。
そのために行うのがバッテリーの部品仮付けです。
仮付けとは古い部品と基板をつないでいるケーブルだけを外し、
かわりに新しい部品ののこれもまたケーブルだけをつなぐことで、
部品を完全に固定することなく機能を新しい部品がついている状態にするという手法です。
この仮付け段階で電源ボタンを押し電源が入ればバッテリーが原因、入らなければ基板が原因と判断ができます。
今回は仮付け段階で起動が確認できたのでそのままバッテリーの部品交換まで行い、
起動不良の改善修理は完了しました。
お時間は仮付けによる点検と修理を合わせても40分ほどで完了しました。
起動不良の状態だと新しい端末を購入したとしてもデータの移行操作ができませんが、
修理によって端末が復旧できればデータもそのままの状態で復旧することができます。
また、修理料金に関しては必要な交換部品によっても変わってくるのですが、
どれだけ高くついたとしても本体交換よりははるかに安い価格です。
ぜひ、お使いの端末が起動不良になってしまった際はお気軽にご相談いただければと思います。